金烏玉兎(きんうぎょくと)
S | M | T | W | T | F | S |
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |
ライ麦畑の番人
先日、アメリカの作家サリンジャーが亡くなった・・と
ニュースで知りました。
91歳だったそうです。
60年代から、隠遁生活を送っていて、ほとんど表舞台に
出てこなかったから、
何となく、もう少し若いかと思っていたので
91歳という年齢には驚きました。。。
若い頃、御多分に洩れず、野崎 孝訳「ライ麦畑でつかまえて」を
白水社が出版していた、新書サイズで読みました。
それから、「ナイン・ストーリーズ」「フラニーとゾーイー」
を読んだかと思います。
今手元に残っているのは「ナイン・ストーリーズ」のみです。
先日、実家から持ってきました。。
もう一度、読んでみようと思っています。
どこで「ライ麦畑・・」を知ったのかは定かではないのですが、
いつ頃からか、読みたくて仕方のない本でした。
いざ読み進めると、乱暴な言葉遣いに驚きました。
主人公ホールデン・コールフィールドの気持ちは、
正直理解出来なかったのですが、
彼が度々、公園のアヒルの心配をしていたのには
何故だか共感できました。
他人がみたら、つまらない様なことが、とても気に掛かることって
あるものです。。。
それから、彼が心から愛する妹のフィービーの存在も印象的です。
彼が、もう一歩狂わないでいられるのは、妹の存在が大きいかと
思います。
そして、まだ小学生の彼女は、兄の事を愛していて
「お兄さんは一体何になりたいの?」と
兄の浅はかさ(と言ってしまっていいのか疑問は残るのですが・・)
を問い質すのです。。。
コールフィールドは、多分自分のその浅はかさを
客観的にみてはいるのですが、
「自分はライ麦畑ではしゃぎまわる子供たちが
崖から落っこちないように見張る役になりたい」
と答えます。。。
それは、現実ではありえない事で、
恐らく多くの人は、そういう願望がありながら、
それを現実的な職業に変えて、人生を送っているのです。
そこには、お金、打算、虚構などなど
コールフィールドが吐き気を催すような世界があります。
でも、そういう世界の中で人間が生活しているのは
残念ながら事実なのです。。。
「フラニーとゾーイー」は
頭脳明晰で美人な女子大生のフラニーが
他人が見たら羨むような恋人の存在に耐えられずに
失神して実家に帰ってしまう話。「フラニー」と
そんな妹を、俳優業をしているゾーイーが、
これまた乱暴な言葉ではあるのだけれど
説得して現実に引き戻す話。「ゾーイー」からなります。
フラニーとゾーイーは、グラース家の兄弟で
年が離れた長兄、シーモアが教育係をしていたのですが、
「ナイン・ストーリーズ」の中の有名な
「バナナフィッシュにうってつけの日」で
猟銃自殺してしまいます。
フラニーのふさぎは、この兄の死も関わっているように感じます。。
グラース家の物語はもう一つ
「大工よ、屋根の梁を高くあげよ シーモアー序章ー」
というのがあるのですが、まだ未読です。
「フラニーとゾーイー」を何とか読み切って
サリンジャーからは卒業したかと思います・・・。
サリンジャーは、その後、グラース家の物語を
幾つか書いたのでしょうか・・・。
サリンジャーは、空しいと感じる平凡な現実の生活が
人間にとっては、実はもっとも幸せな生き方だということを
よく知っていたのかもしれません。。。
私は、「ライ麦畑・・・」のラストで
コールフィールドが自ら死を選ぶという選択をしなかった事が
興味深いです。
彼がまだ生きていて、その後どういう風に成長し
今、何を感じて生きているのか。。。
生きていたら、初老になっているはずの彼の魂の遍歴を
読んでみたいな・・・と思います。
ニュースで知りました。
91歳だったそうです。
60年代から、隠遁生活を送っていて、ほとんど表舞台に
出てこなかったから、
何となく、もう少し若いかと思っていたので
91歳という年齢には驚きました。。。
若い頃、御多分に洩れず、野崎 孝訳「ライ麦畑でつかまえて」を
白水社が出版していた、新書サイズで読みました。
それから、「ナイン・ストーリーズ」「フラニーとゾーイー」
を読んだかと思います。
今手元に残っているのは「ナイン・ストーリーズ」のみです。
先日、実家から持ってきました。。
もう一度、読んでみようと思っています。
どこで「ライ麦畑・・」を知ったのかは定かではないのですが、
いつ頃からか、読みたくて仕方のない本でした。
いざ読み進めると、乱暴な言葉遣いに驚きました。
主人公ホールデン・コールフィールドの気持ちは、
正直理解出来なかったのですが、
彼が度々、公園のアヒルの心配をしていたのには
何故だか共感できました。
他人がみたら、つまらない様なことが、とても気に掛かることって
あるものです。。。
それから、彼が心から愛する妹のフィービーの存在も印象的です。
彼が、もう一歩狂わないでいられるのは、妹の存在が大きいかと
思います。
そして、まだ小学生の彼女は、兄の事を愛していて
「お兄さんは一体何になりたいの?」と
兄の浅はかさ(と言ってしまっていいのか疑問は残るのですが・・)
を問い質すのです。。。
コールフィールドは、多分自分のその浅はかさを
客観的にみてはいるのですが、
「自分はライ麦畑ではしゃぎまわる子供たちが
崖から落っこちないように見張る役になりたい」
と答えます。。。
それは、現実ではありえない事で、
恐らく多くの人は、そういう願望がありながら、
それを現実的な職業に変えて、人生を送っているのです。
そこには、お金、打算、虚構などなど
コールフィールドが吐き気を催すような世界があります。
でも、そういう世界の中で人間が生活しているのは
残念ながら事実なのです。。。
「フラニーとゾーイー」は
頭脳明晰で美人な女子大生のフラニーが
他人が見たら羨むような恋人の存在に耐えられずに
失神して実家に帰ってしまう話。「フラニー」と
そんな妹を、俳優業をしているゾーイーが、
これまた乱暴な言葉ではあるのだけれど
説得して現実に引き戻す話。「ゾーイー」からなります。
フラニーとゾーイーは、グラース家の兄弟で
年が離れた長兄、シーモアが教育係をしていたのですが、
「ナイン・ストーリーズ」の中の有名な
「バナナフィッシュにうってつけの日」で
猟銃自殺してしまいます。
フラニーのふさぎは、この兄の死も関わっているように感じます。。
グラース家の物語はもう一つ
「大工よ、屋根の梁を高くあげよ シーモアー序章ー」
というのがあるのですが、まだ未読です。
「フラニーとゾーイー」を何とか読み切って
サリンジャーからは卒業したかと思います・・・。
サリンジャーは、その後、グラース家の物語を
幾つか書いたのでしょうか・・・。
サリンジャーは、空しいと感じる平凡な現実の生活が
人間にとっては、実はもっとも幸せな生き方だということを
よく知っていたのかもしれません。。。
私は、「ライ麦畑・・・」のラストで
コールフィールドが自ら死を選ぶという選択をしなかった事が
興味深いです。
彼がまだ生きていて、その後どういう風に成長し
今、何を感じて生きているのか。。。
生きていたら、初老になっているはずの彼の魂の遍歴を
読んでみたいな・・・と思います。
by choco-co-co
| 2010-02-02 11:34
| 読書日記
ブログパーツ
最新の記事
セントル ザ ベーカリーの食パン |
at 2015-04-20 21:22 |
ミッフィー展 |
at 2015-04-19 17:52 |
maison landema.. |
at 2015-04-18 11:42 |
ニコライ・バーグマン ノム |
at 2015-04-18 11:16 |
硝子のアウトレットセール |
at 2015-03-27 13:44 |
以前の記事
2015年 04月2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 03月
2012年 02月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月