金烏玉兎(きんうぎょくと)


月日のことをのんびりと
by 木ねずみ
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福田平八郎展

「日本画」は、どの作品もとても綺麗だと思うのですが、
自分の中で、なかなか位置づけが出来なくて、
敬遠しているジャンルかもしれません。

でも、福田平八郎の屋根瓦が綺麗に並んだ「雨」という作品は、
抽象画の雰囲気があるので、興味がありました。
ちょうど山種美術館で
生誕120年記念「福田平八郎と日本がモダン展」が
開催されていたので、行ってみました。
実は、この展覧会は前期と後期に分かれていて、
最初に行った時には、「雨」の展示がなくて
画壇を席捲したという「漣」という作品を観ました。
水の揺れる様子を、プラチナ箔の上に青の模様で表現していて、
まさに抽象画でありました。。。
そして、どうしても「雨」が見たくて、
後期にも足を運びました。
チケットの半券を持参すると、割引になります。

「雨」は、一見すると屋根瓦が並んだだけの作品にも見えるのですが、
その瓦に大粒の雨が当っている様子が描かれています。
これから、ひどく降りしきるだろう夏の夕立を連想させる作品なのです。
こんな風に雨を表現しようと思った発想も凄いと思うし、
屋根瓦を、これほどまでに良く観察して描いた作品もないのでは・・・と
思います。
解説文を読むと、画家のアトリエからいつも屋根瓦が
綺麗に並んだ景色を観ることが出来て、
いつかそれを描きたいと思っていたのだそうです。

展覧会場の入り口に掛かっていた「筍」は、目を惹く作品ですが、
デザイン化された落ち葉の背景の中に
写実的な筍が2本並んだ作品なのですが、
筍の黒い色には、拘りがあったようで。。。
シンプルな画面構成なのですが、
何故か印象に残る作品です。

勿論、初期の頃には、写実的な作品を描いていました。
「牡丹」などは、執拗なほど細密に描かれていて、
他の作品には見られない、妖しい雰囲気がありました。

「青柿」という柿の葉を描いた作品があって、
これも印象的でした。
画面を斜めに枝が伸びていて
青く彩られた葉っぱが描かれています。
単純な構成で、色が何色も使われているわけでもないのですが、
自然が作り出す微妙な色合いを
充分に表現しているのでは・・・と思いました。
きっと、凄くよく観察して
そして考えて描いているのだろうな・・・と思います。

福田平八郎の作品と併せて
山口蓬春などの、同時代に活躍した作家たちの
モダンな作品が見られて、
「日本画」に対する新しい発見があった展覧会でした。。
福田平八郎展_a0159795_23115598.jpg

by choco-co-co | 2012-07-06 23:12 | 訪ねた所

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